■「建築の形」 updated:2006・03・20
〜人にも「人間らしい形」がある〜 といえば判りやすいかもしれませんが、建築にも「建築の形」がある。そんな気が最近しています。 それは理論でも、デザインそのものでもなく、もしかしたら昨今先進国でよくいわれるような(そして私も良く使う言葉ですが)「エコロジーデザイン」とか「サスティナブルデザイン(持続可能な社会のためのデザイン)といったことでもないかもしれません。 高い意識や文化レベルも、思想や良質な美的センスも、そんなもの一切関係無しで、必要なことを必要なだけやっているのになぜか「スッ」と立ち上がっているような、うまくいえないけれどそんな感じ。 無いものねだりでよく判りもしないのに憧れているだけかも知れませんが。
カンボジアのプロジェクトがそのことを少し教えてくれそうな予感があります。
■「長い廊下は無駄か?」 updated:2006・03・20
この前、友人のブライアンさんの家に遊びに行ったときにちょっと思ったこと。 彼は
古い伝統的な日本家屋に住んでいます。 中庭があってその奥に土蔵まであります。 長
めの廊下を歩いた先にトイレがあります。 昔の日本建築、特に町屋などでよく見かける
形式です。 トイレまで中庭を見ながら歩いていく、その時間がなんとも心地よかった。
建物は小さいほうがコストがかからないし、特に私の設計する住宅では、ワンルーム式で
廊下がほとんど無い家が多いんですが、「これもありだな」と思いました。
建物は機能だけではないし、内と外とが重なる「中間領域」が大事といいながら、こんな
初めから判っていたはずのことをおろそかにし、ついつい無駄をなくすことばかり考えす
ぎていた自分に反省。