カンボジア 木の学校 プロジェクト
1975年から続いたクメール・ルージュ(ポル・ポト派)政権、クメール・ルージュとベトナム、ヘン・サムリン政権の軍事衝突等による荒廃から、カンボジアはやっとのことで国が再建されようとしています。 今日、平和と安全は保証されていますが、貧困はいまだに残ったままです。実に人口の35%から40%は貧困域の中に暮らしているのです。
貧困を減少させるということは、実に困難な事ですが、克服しなければならない問題であります。
雇用の創出こそ重要な問題であり、それは新しい産業の創出と安定した経済成長、公平な富と資源の分配により実現することができます。
木の学校創設の計画は、この問題解決に貢献しているのです。
今日、木材はカンボジアにおいて重要な自然資源でありますが、その一方では度重なる違法な伐採などによる自然破壊が問題となっています。その大部分は、ほとんど原木の状態で外国へ送られてしまうのです。地方の市場などに、扉、階段、そして家具などの工業製品の形で出回る時は、それらは下手に荒削りされているか、もしくはもっとよい製品を製造するために、近隣諸国で加工されたものが出回っているのです。たしかにカンボジアには、自然資源も消費者のニーズもあります。しかし一方では、腕のよい技術やノウハウが欠如しています。
未来の解決のためには、専門的な技術や情報の提供、トレーニングが必要とされています。そのためには、
・木工業に関するさまざまな技術とノウハウを身につけていく。
・木材資源がみだりに浪費されることを抑制していく。
その目的は、
・彼らが生まれ育った町にそのままとどまる事ができるような仕事を見つける事ができるように援助する。
・森林開発を最小限にとどめ、森林を大切に守っていく事に関心を持たせる。
・そしてなによりも、そのことによって家族を養い、子供たちを学校に行かせる事ができるようにしていく。
木の学校を創設する事業は、まず15歳から20歳までのESK協会及びその他の組織のサポートを受けている子供たちを受け入れていきます。研修教育は、カンボジア人の先生のみでなく、フランス本国の教育者、専門のボランティア等によってなされます。予定される研修内容は、フランスでは親方に相当するもので、何世紀ものあいだ大切に護られ、伝承されてきた技術です。
サポート
この事業は、カンボジア政府教育省・青年体育部門から多大なる援助を受けています。なかでも、ここで取得した免状は法律的に有効とされています。その免状とは、CAP(職業適性証書)とDMA(技術工芸職免許)の中間に位置付けられているものです。
研修教育プログラム
研修は、約15名の実習生全員が理論的な学習と実習とを交互におこないます。木の知識とその決まり事、木工細工、装飾家具などの製作技法と設計技法を獲得することに重点がおかれています。天然資源に関する理解とその開発に関心を持たせる事、産業の概念、デザインの学習、昔ながらの木工細工の技術の習得なども含まれています。そして、希望する生徒にはフランス語を学習させることも組み込まれています。
この教育プログラムは、専門家による援助によって成り立っています。その教育に携わる者の休暇のことも考慮して3ヶ月程度に区切った教育プログラムが望ましいのではないかと考えられます。将来的には、学校の修了生が既得の技術をさらに向上させ、社会化していくために、修了生による職人の協同組合のようなものを創設する予定です。そのようにしてこの「木の学校」の経済的自立を図っていくことや、カンボジア人の教育者を養成していく事も視野に入れられています。
チーム
パートナー
予算
資金調達
環境に配慮する
簡素化
柔軟な対応 (研修プログラムの)
持続と展開
社会的意義 : 若い孤児や各組織のサポートを受けている生徒たちを優先的に採用していく。
2006年 4~6月
2006年 8~12月
2006年 10~12月
2007年 始め
フランス
カンボジア
日本